宝石の買取業者によると1割が宝石曲がりの商品を提示される方がいる。正統派の宝石業の中にも曲がり物を扱い人の心を試そうとする輩が居る事が伺える。或る日サファイヤの宝石を提示してきた客がいた。さあ審査をしようと思った時、「もしかしてこれは」悪い予感が走った。宝石の買取は物品の汚さよりまず「それが本物であるうかどうか」が大切です。

この前も「サファイヤが欠けてしまったから見てください」とえっと思わされる事がよくある。宝石が直ぐに欠ける事はない。明らかに「偽物」を掴まされたと言える。今回の客はこの偽サファイヤを買い取ってくれと申し出てきた。「お客さんコレはサファイヤとして取り扱う事はできません。偽物なんです」そう言うとお客が「やっぱりか」と納得した。

どうやら露店で安く買ったと言う事は元々それが本物ではないと知っていた可能性が高くなる。客も少し悪そうな顔をした。最後に念を押すように言っておいた。「本物のサファイヤしか取扱ってませんから買い取るなんて毛頭出来ないから」客の顔色が少し曇ったのです。「さては偽サファイヤを売ろうとしたのか」と私は思案を巡らせていたのです。